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あたしだけの道を作るのはあたし自身
だから歩いているの? あたしも分からない
確かなものが咲くまで歩いてるのかな *小説ブログです。是非どうぞ
2007.03.03.Sat
35卵 包まれて
何十キロもあるあたしをタケボは軽々と背負った。 土だらけで汚れているのも構わない。彼は黙々と進んだ。 とても悪い気がした。 タケボの肩に顔を伏せて、足音を聞いていた。 「帰れる。」 あたしは言った。 だけど、タケボは全く反応しない。 「帰れる!」 伏せていた顔を上げて、吠えた。 「大声出さなくても聞こえてるよ。」 「帰れるから、下ろしてよ。」 「嫌だねー。」 彼はあたしの足を強く腕で縛った。 「痛っ…。」 「あ、ごめん。」 「『あ、ごめん。』じゃなくて…、下ろしてよ。」 「倒れたから折角背負ってやってるのに、命令形かよ。」 なんだこいつ!! 「背負ってくれてありがとうございます。もう歩けるので下ろしてください。」 「フフフ…。やだ。」 なんだこいつ!!その2 タケボから、ちょっと優しくて甘い香りがした。 香水の匂いかな…? そして、彼の背中は大きくて優しくて暖かかった。 本当はこうして背負っててもらいたかったけど、あたしは強引にも彼の背中から下りた。 彼と少しだけ距離を置き、横に並んで歩いた。 「なんであたしが公園にいること知ってたの?」 「1組の奴に聞いたから。エリートさんとなんで友達なの?」 1組の奴…。財前さんの事? 「エリートさんって、どうして?」 「え…。1組って成績いい奴の集まりだよ。知らなかったの?」 「知らなかった…。」 「1組ってあんまり接するチャンスないもんな。教室入りづらいし、部活入ってない人達ばっかりだし。」 この3年間、成績でクラスを決めていたなんて…。 初耳だった。 「その他のクラスはさ、分かんないんだよね。」 「分かんない?」 「うん。2組が2番目に偉いって事じゃなくて、6組が2番目に偉いってことかもしれないし…」 「え?」 「だから、えっと…。舞宇、3組じゃん。3組だから3番目に偉いクラスってわけじゃないんだよ。」 「1組以外のクラスは成績順がバラバラってわけ?」 「うん、そういうこと。来月のテストで、自分のクラスが何番目っていうの、大体分かっちゃうんだけどね。」 「そうなんだ…。」 「っていうか、服汚い。」 タケボがあたしの右腕を掴んで、手で服を掃ってくれた。 「あ…ありがとう。」 「制服じゃん。」 「う…うん…。今日、学校行かなかったの。」 「病欠?…じゃなさそうだね。」 「…。」 気まずい。あたしが変なことを言っちゃったから。 話題を変えよう。 「言いたいことあったらいつでも俺に言って。黙って聞いてあげる。」 「え…。」 「今日はかなり夜更かししちゃって体調も優れないと思いますが、学校に来て下さい!」 「フフ…うん。」 「また放課後に、防波堤おいで。」 あたしの右腕を掴みながら、彼は変なテンションになりつつあたしに言ってくれた。 真っ暗で見えないけど、優しく微笑む顔があった。 一瞬音が消えた。 強く右腕を引っ張られ、あたしは彼の胸に飛び込んだ。 暖かくて優しくて何ともいえない。 何かに包まれて、あたしは、そっと目を閉じた。 ![]() ![]() ![]() |